Hammamet?, Nabeul?, Tunisia
Small Cabinet Size
チュニジアの蛍石。
無色透明な蛍石の表面を褐鉄鉱が半分ほど覆っています。
デコボコと良く発達した骸晶とあわさって、なんだか不思議な綺麗さです。蛍石を褐鉄鉱が覆う様子はドイツのClara鉱山などでも見られる組み合わせです。
一応ラベルの記載されているとおり、産地をHammametとしましたが、調べてもこの近辺では蛍石が産出していないようですし、9割方Hammam-Zriba Mineのものをラベルミスしたのかなと考えています。
どちらにせよチュニジア産の蛍石は比較的レアなものです。見かける頻度としてはHammam-Zriba Mineのものが最も多く、天青石と共生していることも良く見受けられます。
(2017/3/11 編)
Hammam Jedidi deposit, Sidi Jedidi, Zaghouan Governorate, Tunisia
Miniature Size
チュニジア産蛍石の中でもあまり見かけないHammam Jedidiの蛍石。
透明度の良い結晶は淡く桜に色づいており、サイズ感も好みな感じ。母岩の上に白く見えるのは方解石だろうか。 結晶表面に細くエッチングに因るのか溝が走るので撮影が難しい。
蛍石蒐集を始めてよりこの産地の蛍石は両手で数えられるほどしか見かけたことがないため何とも言えませんが、どうやら無色透明から淡く紫が基本の色の様子。
Hammamというと蛍石コレクターにとってはモロッコのEl Hammamの名がすぐ思い浮かぶはずで、産地を混同しやすそうでややこしい。Hammam自体は伝統的な中東の公衆浴場を指すようで、それが地名に残ったのでしょうか。こうなってくると蛍石のことからは大きく脱線してしまいますね。
(2017/3/11)