フレンチアルプスの蛍石
フレンチアルプス、特にモンブランは世界でも有数のピンク~赤色蛍石や煙水晶の産地です。スイス側でもピンク色の蛍石は採れますが、フランス側では Pointe Kurz,Aiguilles des Pèlerins,Les Pèriades, Aiguille Pierre-Joseph,Les Dorites, Aiguille de Talèfeなどが有名どころらしいです。 発色原因は赤色はYO2、ピンク色はY3+ とO23-イオンとのこと。 |
Aiguille du Tacul, Mont Blanc, Chamonix, Haute-Savoie, Rhône-Alpes, France
Thumbnail Sized
Collected in Summer/2017
フランス・モンブランのピンク色蛍石。
いわゆるド定番の銘柄標本ですが、この標本は煙水晶がついているわけでもなく、透明度や照りが抜群というわけでもなく、こういっては何ですが、可もなく不可もなく。
ただ、八面体の角が二つ並んでいる部分。ここがちょっと可愛いなと思って、手に取ったんです。This is 山って感じがしませんか?
一応、Mt.Blanc以上の産地が記載されていることや、採集した時期がわかることも大事な点ではありますが。
(2019/2/8)
Argentière Glacier, Mont Blanc, Chamonix, Haute-Savoie, Rhône-Alpes, France
Ex. Jacques Grandjean coll.
4cm tall
Photographed by Kiyoshi Kiikuni
アルプス山脈のピンクフローライトと煙水晶がマッチした良質な標本は、蛍石コレクターにとどまらず、鉱物コレクターにとって一つのあこがれです。
ミュンヘンショーに行くことがあればそういった標本を一つ持って帰ろうと思って日本を出発し、帰国したら手元にあったのがこの標本です。
有名なcristallierであるJacques Grandjean氏によってアルジャンティエール氷河のいずこかから採取され、氏のコレクションにあった標本なのですが、何かの縁で日本までやってくることになりました。
1cm~2cmぐらいのピンクの蛍石が4つ、あわい煙水晶を覆うようについたとてもかわいい、そして4cmサイズというのも私の好みなのでなおよし、です。
(2020/12/25)
Les Droites, Mont Blanc Massif, Chamonix, Haute-Savoie, Rhône-Alpes, France
モンブランのピンク蛍石と煙水晶のミニチュア標本。
ルーズな八面体結晶ですが煙水晶もついていることがポイント。
ピンク色をした蛍石は産出する場所がかなり限られていて、
フランス、スイス、イタリアといったアルプス山脈、パキスタン、ペルー、中国、そして日本の大分県あたりでしょうか。